こんにちは、よろずやです!
8/27(水)の権利付き最終日を前に、クロスした銘柄の「貸株料」と「最大逆日歩でのコスト」を試算しました。結論から言うと――今月は“全ツッパします。試算結果をいつもの実録形式でまとめましたので、これから優待クロスに挑戦する方の参考になれば嬉しいです!
🗓 権利日カレンダー(2025年8月・月末決算)
- 権利付き最終日:8/27(水)(この日までに現物保有)
- 権利落ち日:8/28(木)(原則、この日に現渡でクローズ)
※ お使いの証券会社カレンダーでも必ず再確認してください(祝日・システム都合でズレる場合あり)。
📦 対象銘柄とコスト試算一覧
下表は貸株料と、「コスト@最大逆日歩」=理論上の最悪ケースを織り込んだ試算です。株主優待内容を金額換算した場合、1名義当たり約60,000円の優待に対しコストは約350,000円、今回は私と妻の2名義分ですのでそれぞれ倍になりますが、こんなアホな勝負するやつ他にいないだろう、という方に賭けて全ツッパすることにします。
((((;゚Д゚))))ガクガクブルブル
コード | 銘柄 | 株数 | 建単価 | 株主優待内容 | 貸株料(円) | コスト@最大逆日歩(円) |
---|---|---|---|---|---|---|
2157 | コシダカHD | 100 | 1,421 | 優待券2,000円分 | 26 | 3,600 |
2305 | スタジオアリス | 100 | 2,165 | 写真撮影券 | 39 | 10,560 |
3048 | ビックカメラ | 100 | 1,669 | 買物優待券1,000円分 | 30 | 4,080 |
3222 | U.S.M.H | 100 | 1,007 | コシヒカリ2kgなど | 18 | 2,640 |
3387 | クリレスHD | 200 | 1,657 | 食事券4,000円分 | 60 | 8,160 |
3548 | バロック | 200 | 801 | クーポン2,000円分 | 29 | 8,640 |
4668 | 明光ネット | 100 | 776 | クオカード500円 | 14 | 1,920 |
8200 | リンガーハット | 2,000 | 2,290 | 食事券27,500円分 | 1,518 | 220,800 |
9418 | USEN NEXT | 100 | 2,188 | 90日間サービス利用料無料 | 73 | 5,280 |
9842 | アークランズ | 1,000 | 1,804 | 食事券11,000円分 | 598 | 45,600 |
9861 | 吉野家HD | 200 | 3,395 | 食事券5,000円分 | 225 | 16,320 |
9903 | カンセキ | 100 | 884 | 15%割引券×2 | 16 | 2,160 |
9979 | 大庄 | 100 | 1,254 | 優待券3,000円分 | 23 | 6,240 |
合計 | 2,669 | 336,000 |
※「コスト@最大逆日歩」は理論上の上限を置いた想定額です。実際の“逆日歩”は需給で決まり、上限に張り付くとは限りません(上下いずれもあり得ます)。
🧮 コストの見方と注意点
- 貸株料:建代金×年率(多くの証券で制度1.10%)×日数÷365。最小日数で抑えるのが基本。
- 逆日歩:制度信用特有の変動コスト。人気・在庫枯渇・直前需給で跳ねやすい。最大逆日歩は取引所ルール上の上限で、“そこまで行ったら最悪この額”というセーフティ・チェックに使う。
- 手数料:各社プラン依存(ゼロ~約定毎に発生)。私は極力ゼロ手数料のプランで統一。
- 価値の捉え方:金券・食事券・割引券・体験系で実効価値が違う。家族構成・生活圏・利用頻度で家計価値は大きくブレる前提で。
⚠️最大逆日歩の算出方法
以下は「制度信用(貸借銘柄)」で使う“最大逆日歩(=その日に理論上発生しうる上限)”の出し方です。実務では日本証券金融(日証金)の最高料率と倍率、品貸日数を掛け合わせます。(よく分からん、という方は下の具体例の方が分かりやすいかもしれません。)
① 1株・1日あたりの最高料率(通常時)を求める
- 対象日の貸借値段(原則その銘柄の最終値段)を使います。
- 株式(単元100株)の場合の上限は、日証金の規程により次のように決まります:
- 投資単位=貸借値段×売買単位。投資単位が5万円以下は100円、以降1万円増えるごとに+20円が、1単元あたりの上限。これを単元株数で割ると1株の上限になります。
- 1株あたり上限は最低1円、1円超は10銭刻みへ切上げ。
▶︎ 実務上の覚え方(株式・単元100株)
最高料率(円/株・日)= max(1.0, 切上げ(貸借値段を100円単位) × 0.002)(10銭刻みに切上げ)。
(ETF等は別表で基準が異なります。)
② 倍率(制限・権利前など)を掛ける
次の条件に該当すると、①で得た上限に2倍・4倍・8倍などの倍率がかかります(臨時に4倍/10倍もあり)。代表例:
- 権利落ち6〜2営業日前:2倍
- 権利落ち前日:4倍
- 「注意喚起」「申込制限/停止」:2倍(権利前日と重なると8倍)
- 調達逼迫の臨時措置:4倍または10倍 など。
③ 品貸日数(逆日歩日数)を掛ける
- 受渡ベースでカウント。通常は1日ですが、休日をまたぐ・権利前後などで2〜3日以上になることがあります。
④ 株数を掛けて総額に
最大逆日歩(円)=〔①の最高料率〕×〔②の倍率〕×〔③の品貸日数〕×〔株数〕。
(実際の逆日歩は日々の入札で決まり、必ず上限になるわけではありません。)
⚠️具体例
- 条件:貸借値段3,250円、株式(100株単元)、権利落ち前日(かつ注意喚起あり=8倍)、品貸日数=3日、建玉=100株
- ①最高料率(通常時):貸借値段を100円単位に切上げ→3,300円
3,300 × 0.002 = 6.6円/株・日 - ②倍率:8倍 → 6.6 × 8 = 52.8円/株・日
- ③日数:3日 → 52.8 × 3 = 158.4円/株
- ④株数:100株 → 158.4 × 100 = 15,840円(最大逆日歩の目安)
(数式は日証金の最高料率と倍率・品貸日数の取扱いに基づく計算です。)
🧭 今後の立ち回り
8/27(水)権利付き最終日
- 引けまでこのまま放置し、夜に権利落ち日の現渡準備。
8/28(木)権利落ち日
- 寄り付き後に現渡でクローズ(ヒューマンエラー防止のため、建玉照合→実行の二重チェック)。
- その後、実際の逆日歩公表を確認して“実コスト”を確定。
▶ 次回予告|実逆日歩と最終損益の公開
実際に付いた逆日歩と最終コスト/実効利回りを、確定後にまとめて公開します(間に合えば8/29(金)を予定していますが、翌日になるかも…)。制度クロスの“生データ”として、翌月以降の判断材料にしていただければ!
免責:本記事は個人の実録・見解であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。