こんにちは、よろずやです!
9/26(金)の権利付き最終日を前に、クロスした銘柄の「貸株料」と「最大逆日歩でのコスト」を試算しました。結論から言うと――今月”も”“全ツッパ”します。試算結果をいつもの実録形式でまとめましたので、これから優待クロスに挑戦する方の参考になれば嬉しいです!
🗓 権利日カレンダー(2025年9月・月末決算)
- 権利付き最終日:9/26(金)(この日までに現物保有)
- 権利落ち日:9/29(月)(原則、この日に現渡でクローズ)
※ お使いの証券会社カレンダーでも必ず再確認してください(祝日・システム都合でズレる場合あり)。
📦 対象銘柄とコスト試算一覧
下表は貸株料と、「コスト@最大逆日歩」=理論上の最悪ケースを織り込んだ試算です。今月は私(SBI証券)と妻(楽天証券)で各々できるだけ一般信用で売り建てしてリスクを下げる方法をとりました。最悪のケースでも費用より優待金額換算が上回りそうですので、このまま明日の取引を終えて権利を取得したいと思います。貸株料の日数は8日で試算しています。
私(SBI証券)

妻(楽天証券)

※「最大逆日歩」は理論上の上限を置いた想定額です。実際の“逆日歩”は需給で決まり、上限に張り付くとは限りません(上下いずれもあり得ます)。
🧮 コストの見方と注意点
- 貸株料:制度信用の場合、建代金×年率(SBI証券、楽天証券では1.10%)×日数÷365。
一般信用の場合、建代金×年率(SBI証券、楽天証券では3.90%)×日数÷365。
最小日数で抑えるのが基本。(私は記事にするために少し早めに確保しましたが…。) - 逆日歩:制度信用特有の変動コスト。人気・在庫枯渇・直前需給で跳ねやすい。最大逆日歩は取引所ルール上の上限で、“そこまで行ったら最悪この額”というセーフティ・チェックに使う。
- 手数料:各社プラン依存(ゼロ~約定毎に発生)。私は極力ゼロ手数料のプランで統一。
- 価値の捉え方:金券・食事券・割引券・体験系で実効価値が違う。家族構成・生活圏・利用頻度で家計価値は大きくブレる前提で。
⚠️最大逆日歩の算出方法
以下は「制度信用(貸借銘柄)」で使う“最大逆日歩(=その日に理論上発生しうる上限)”の出し方です。実務では日本証券金融(日証金)の最高料率と倍率、品貸日数を掛け合わせます。(よく分からん、という方は下の具体例の方が分かりやすいかもしれません。)
① 1株・1日あたりの最高料率(通常時)を求める
- 対象日の貸借値段(原則その銘柄の最終値段)を使います。
- 株式(単元100株)の場合の上限は、日証金の規程により次のように決まります:
- 投資単位=貸借値段×売買単位。投資単位が5万円以下は100円、以降1万円増えるごとに+20円が、1単元あたりの上限。これを単元株数で割ると1株の上限になります。
- 1株あたり上限は最低1円、1円超は10銭刻みへ切上げ。
▶︎ 実務上の覚え方(株式・単元100株)
最高料率(円/株・日)= max(1.0, 切上げ(貸借値段を100円単位) × 0.002)(10銭刻みに切上げ)。
(ETF等は別表で基準が異なります。)
② 倍率(制限・権利前など)を掛ける
次の条件に該当すると、①で得た上限に2倍・4倍・8倍などの倍率がかかります(臨時に4倍/10倍もあり)。代表例:
- 権利落ち6〜2営業日前:2倍
- 権利落ち前日:4倍
- 「注意喚起」「申込制限/停止」:2倍(権利前日と重なると8倍)
- 調達逼迫の臨時措置:4倍または10倍 など。
③ 品貸日数(逆日歩日数)を掛ける
- 受渡ベースでカウント。通常は1日ですが、休日をまたぐ・権利前後などで2〜3日以上になることがあります。
④ 株数を掛けて総額に
最大逆日歩(円)=〔①の最高料率〕×〔②の倍率〕×〔③の品貸日数〕×〔株数〕。
(実際の逆日歩は日々の入札で決まり、必ず上限になるわけではありません。)
⚠️具体例
- 条件:貸借値段3,250円、株式(100株単元)、権利落ち前日=4倍(かつ注意喚起ありの場合、さらに2倍となり8倍)、品貸日数=3日、建玉=100株
- ①最高料率(通常時):貸借値段を100円単位に切上げ→3,300円
3,300 × 0.002 = 6.6円/株・日 - ②倍率:8倍 → 6.6 × 8 = 52.8円/株・日
- ③日数:3日 → 52.8 × 3 = 158.4円/株
- ④株数:100株 → 158.4 × 100 = 15,840円(最大逆日歩の目安)
(数式は日証金の最高料率と倍率・品貸日数の取扱いに基づく計算です。)
🧭 今後の立ち回り
9/26(金)権利付き最終日
- 引けまでこのまま放置し、夜に権利落ち日の現渡準備。
9/29(月)権利落ち日
- 寄り付き後に現渡でクローズ(ヒューマンエラー防止のため、建玉照合→実行の二重チェック)。
- その後、実際の逆日歩公表を確認して“実コスト”を確定。
▶ 次回予告|実逆日歩と最終損益の公開
実際に付いた逆日歩と最終コスト/実効利回りを、確定後にまとめて公開します(間に合えば9/30(火)を予定していますが、翌日になるかも…)。制度クロスの“生データ”として、翌月以降の判断材料にしていただければ!
免責:本記事は個人の実録・見解であり、特定銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いいたします。